STELLA仮店舗☆はてなブログ

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機動戦士Zガンダム劇場版「星の鼓動は愛」

Zガンダム劇場版の完結編。
第2部が編集メタメタ、盛り上がり無しのかなり端折った感じでアレだったんだけど。
完結編だけあって、終始盛り上がる展開。


やや駆け足なのと、エゥーゴティターンズアクシズ、ジュピトリスと4勢力が絡みあって、さらにその中で協調/裏切りが発生するもんだから、あっという間にキャラの立ち位置や状況が二転三転して、正直追っかけるのが大変。
まぁ、これはZ三部作に共通してるけど、基本的にTV版の物語をを通しで知っていないと、話の筋道がよくわからなくなるね。


逆に言うと、この三部作って結局は、本放送から20年後に、あの物語に対する「別の回答」を提示するという、その意思だけで作られてんだなぁと実感しました。
「TV版とは異なる衝撃のラスト」って触れ込みだったけど、救いの無い物語が、大団円で、うがった言い方すれば卑近で世俗的な落としどころに落ち着く話で。
なので、そんなに衝撃的ではなく。
むしろ「あー、良かったねぇ」って感じです。


惜しむらくは、やっぱ2部でもうちょっとキチンとカミーユとフォウの顛末を、しっかりと描いておくべきたったと思った。
ぶっちゃけ2部のアムロ×ベルトーチカのくだりは、もうちょい端折ってもいいかと。
2部であそこまで、アムロ×ベルトーチカを描いた理由って、やっぱ富野カントク的に「逆襲のシャア」を「ベルトーチカ・チルドレン」版でやりたかった、って未練なのかしら?と邪推してみたり。


それと、「劇場版はラストが変わったのでZZには繋がらない」という意見も、ネット上で鑑賞前に読んでたので、おいらてっきりハマーンが死んじまうとか、そういうのかと思ったんだけどね。
あのまんまだと、本放送の「ZZ」にはつなげにくいかとは思うけど。
同じく「新訳版」としての「ZZ」ってのはアリだろうし。TV版にも、幾つかの修正だけで十分つながるんじゃないかな?
結局、この後にハマーンを世界の舞台から退場させないことには、「逆襲のシャア」につながらなくなるわけなんだし。


あと、ぶっちゃけファ・ユィリィって、本放送の時には全くもって魅力を感じないキャラで。「主人公の幼馴染」って記号だけの存在っていうか、そんな感じぐらいにしか思えなかったんだけどさ。
だからZZでも(TV版では)発狂しちゃったカミーユの看護したりしてたのかなぁ、カミーユも結局「腐れ縁だし、よく知ってるし」程度でファとくっついたんだべ、ぐらいに思ってたんだけど。
「新訳版」だと、ファ自体もそうだけど、むしろカミーユの立ち位置や視点が、富野いわく「TV版から半歩ずれて」いるせいか、カミーユとの関係性において「ああ、ファとくっつくのはわかるわ、カミーユいいコつかまえたじゃん」って思えるようになった。

まぁ、俺が歳とって女の好み変わったからかもしんないけどw


上記のファのことにしても、そのことに「意外性」や「違和感」を感じないように、微妙にベクトル修正しているのが「新訳版」としての、この三部作だったんだなぁと、振り返ってみて実感。

あの救いの無い物語より、俺はこっちの新訳版のがいいですな。